「去年まで満室だったのに、今年に入って急に予約が入らなくなった」という連絡が、最近増えています。

インバウンド需要が戻り、市場全体が活況だった頃は、多少運営が粗くても予約は埋まりました。でも今は違う。選ばれる物件と選ばれない物件の差が、はっきり出始めています。

その差の正体は何か。私たちは「運営を感覚で動かしているか、数字で動かしているか」だと見ています。

なぜこのシリーズを書いたか

民泊はホテルと違い、参入しやすい分、「経営の教科書」がありません。GOP・ADR・LOSといったホテル業界では当たり前の指標も、民泊オーナーが自然に触れる機会はほとんどない。

その知識の格差を、少し埋めたいと思ってこのシリーズを書きました。運営がうまくいっていない理由の多くは、数字で見れば説明できます。逆に言えば、数字を知れば打ち手が見えてくる。

私たちについて

株式会社ユカハンは、東京・葛飾区でJapandiスタイルの宿泊ブランド「Wuto」を5施設運営しています。Airbnb平均評価4.97、全施設でゲストチョイスを獲得。自社物件のGOP率は70〜80%で、業界平均の10〜20ポイント上を継続しています。

特別なことをしているわけではありません。民泊を「数字で説明できる事業」として運営することにこだわった結果が、この数字に出ています。

このシリーズで扱うこと

全8回。GOPやADRといった経営指標から、利益構造・清掃・ゲスト対応・言語設計まで、民泊を事業として動かすための知識を一通りカバーします。

テーマ

キーワード

第1回

民泊の利益率とGOP

粗利益・コスト構造

第2回

ADRと値下げの考え方

平均客室単価・ダイナミックプライシング

第3回

平均宿泊日数(LOS)

滞在日数・清掃コスト・収益効率

第4回

3者の利益構造

オーナー・運営代行・清掃業者

第5回

清掃の再設計

清掃単価・クリンリネス基準

第6回

ゲスト対応とホスピタリティ

宿泊業5類型・ホスピタリティ

番外編

対応言語の設計

翻訳・多言語・コミュニケーション

総集編

民泊は「事業」である

基礎編まとめ

むずかしい内容ではありません。ただ、正直な内容です。読み進めるうちに「これ、自分の物件に当てはまる」と感じる部分が出てくるかもしれません。

こんな方に読んでほしい

  • 予約が減ってきて、何を改善すればいいかわからない方
  • 民泊の収益構造を、もう少しちゃんと理解したい方
  • 運営代行を検討していて、何を基準に選べばいいか迷っている方

第1回はGOP(営業総利益)。民泊の収益構造を理解する上で、最初に知っておくべき指標です。

→ 第1回を読む